2009.03.29作成 2009.08.26更新 「VFWOutput(連番)」がリリースされたので方法5として追加。 -----------------------------------------------------  VFWOutputの2GB制限と、その回避策について ----------------------------------------------------- VFWOutputで出力を行う際に、   「このプロジェクトは無圧縮時でxxxxxGBあります。書き出しに対応しているサイズは2GBまでです。書き出しますか?」 という警告が出ることがあります。 これは、   「VFW(Video for Windows)で使っているAVI 1.0というコンテナ形式では2GBまでのファイルしか扱えない」 という理由によるものです。 この制限を回避する方法として、いくつか思いつくものを挙げてみました。  ■方法1.可逆圧縮コーデックを使い、2GBを超えないようにする    ●可逆圧縮コーデックとは、画質を劣化させずにファイルサイズを圧縮できる映像コーデックのこと。      よく利用されているものに「Ut Video Codec」「Huffyuv」などがある。      これらのコーデックで圧縮すると、無圧縮時に比べ、ファイルサイズを50%〜70%程度に圧縮できる。      これにより、ファイルを2GB以内に抑えるようにする。    ※非可逆のコーデックを使えばもっと圧縮できるが、画質の劣化は避けられないし、      非可逆コーデックで圧縮された動画ファイルは編集には不向き。  ■方法2.拡張プラグイン「NVV入出力」を使い、AVIではなくNVV形式で出力する    ●NVVというのは2GB以上のファイルを出力するために作られたNiVEの独自形式。      AVIではないので通常の再生・編集ソフトでは読み込めないが、当然NiVEに読み込むことは可能。      また、Aviutlの入力プラグインが付属しているので、Aviutlへの読み込みも可能。      他の編集ソフトで扱いたいならAviutlでAVIに再エンコードしてやればよい。(手間はかかるけど)  ■方法3.NiVEの拡張プラグイン「Aviutl出力プラグイン利用」で、         Aviutlの拡張プラグイン「拡張 AVI 出力プラグイン plus」を利用し、AVI2.0形式で出力する    ●実際にやったことはないけど、「拡張 AVI 出力プラグイン plus」の設定項目を見ると      コンテナにAVI 2.0(OpenDML)を明示的に指定できる模様。      AVI 2.0は、AVI 1.0とは違い2GB制限はないので、2GB以上のファイルも出力できるはず。      ただし、「Aviutl出力プラグイン利用」は、          1.中間ファイルとして、フレーム数分の画像ファイルを出力する          2.その中間ファイルをAviutlプラグインに渡して、出力ファイルを生成する      という2段階の処理を行うため、中間ファイルを出力する分のHDD容量が余分に必要になるので注意。    ※ただし、Aviutlのプラグインを利用するため、アルファチャンネル(透過情報)つきのAVIは出力できない。  ■方法4.「指定範囲の書き出し」で、分割してVFWOutputで出力する    ●「全体で2GBを超えるなら、2GBを超えないように分割して書き出せばいいじゃな〜い♪」ってことで。      冗談抜きで、これも1つの方法っていうか、NVV入出力がなかった頃はこれが唯一の解決策でした。      分割出力したAVIは、Windows Movie MakerやAviutlなどの動画編集ソフトで結合してやればよいだけ。  ■方法5.拡張プラグイン「VFWOutput(分割)」を使い、2GBを超えない複数の連番AVIファイルとして出力する。    ●「VFWOutput(分割)」を使って出力すると、2GBを超える出力をしようとした場合は、      自動的に複数のAVIファイルに分割して出力を行なってくれます。      ただし音声出力は未対応なので、音声は別途出力する必要があります。      使用できるコーデックも、「無圧縮」または「フレーム間圧縮を行なわない可逆圧縮」のみです。      連番AVIファイルと一緒に、ファイルを1つにまとめてくれるAvsynthのavsファイルが出力されるので、      そのavsファイルを使えば連番AVIファイルを一括で読み込むこともできます。      もちろん1つずつ個別に読み込んでも構いません。 NiVEは「動画編集ソフト」ではなく「動画加工ソフト」なので、     1.エフェクトなどをかけたいシーンだけ抜き出し、NiVEで加工する     2.動画編集ソフトでつなげて最終的に1本の動画にする という使い方が適していると言われています。 画面サイズ512x384、30fpsの24bitRGB無圧縮出力なら、だいたい1分で1GBくらい。 1シーンだけの加工なら、可逆圧縮にすれば2GBを超えることはあまりないと思うのですが、 大きめの画像サイズで編集する人も多いでしょうし、 動画全体に色調補正などをかけたいようなケースもありますね。 可逆圧縮でも2GBを超えてしまうようなら、VFWOutput(連番)で連番AVIとして出力するか、 NVV形式で出力するのが良いと思います。